【読書感想:No.4】「みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史」
書名:みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史
著者:日経コンピュータ、山端宏美、岡部一詩、中田敦、大和田尚孝、谷島宣之
出版日:2020年2月18日
出版社:日経BP
【読んだ動機】
みずほ銀行は昨年、長年にわたるシステム改修を終了しました。
今までに何度かシステム障害を起こしており、さらにはシステムの統合のためにここ数年でも何度かATMの利用停止をしてきていたので、みずほ銀行のシステムにどのような問題があり、どう解決したのかについて興味を持っていました。
【ざっくり概要】
本書では、みずほ銀行のシステム開発における問題点は、「経営陣のシステムへの理解不足と、それに伴う経営判断の誤り」であると指摘しています。
経営がシステムについて理解しておらず、「投資効果が目に見えにくい」ことから、システムへの投資を先延ばしにしてきました。
しかし、今回のシステム統合を通して、みずほ銀行は今後のシステム戦略において優位に立つ体制を整えることができた、とも指摘しています。
【読んでみて】
みずほ銀行のシステムについて概要をつかむことができました。
また、システムは、変化が加速する今後のビジネス環境を考えると今まで以上に重要性を増してくると考えられます。
そのため、システム管理と経営は切り離して考えることはできない、という視点を与えてくれました。
さらに、投資家も、システム投資への理解を示す必要もあると感じました。
システムに関する用語が頻出し、読みにくさを感じる部分もありますが、個人的には楽しんで読むことができました。