徒然なるブログ

テニスの話。と最初は思ってたけれど、それ以外にも思ったこととか体験したことを色々書こうと思います。

BVLGARI(ブルガリ)のスペルについて〜身近にあるラテン語:”v"と"u"は同じだった〜

「ブルガリ」といえば、有名なジュエリーのブランドですね。皆さんご存知かと思います。

このブルガリ、綴りは"BVLGARI"と書きます。

 

「...あれ?"BULGARI"じゃないの??」

「"BVLGARI"だったら、読みは「ブヴルガリ??(最早カタカナで書けませんね笑)」になるのでは?」

と思いますよね。

 

確かに、"v"は英語で「ヴ」と読むので、そう思ってしまいます。

しかし、これはラテン語読みなのです。

 

実は、ラテン語では、"v"と"u"の文字の区別がありませんでした

"v"と"u"はどちらも、母音として使われている場合には「u(う)」、子音として使われている場合には「w(わ)」の音でした。

 

例として、以前紹介した"virus"「ウィルス」では、"v"は子音として用いられているので、「うぃ」といった音になっています。

そして、文字の区別がないので、"virus"と書いても、"uirus"と書いてもどちらも同じ「ウィルス」と読み、意味も通じたということになります。

 

しかし、"v"または"u"が母音になるか子音になるかを完全に正しく区別するためは、一定の知識がないとわからないという、非常に不便なものでした。

 

その不便さを解消するために、母音の時に"u"、子音の時に"v"を用いるようになったのは、ラテン語が話されなくなって数百年がたった10世紀頃だったと言います。

 

 

"BVLGARI"は、この"v"と"u"の区別がなかったラテン語読みを採用しているということになります。

普段耳にする有名ブランドの名前に、ラテン語が隠れていると考えると、ラテン語を身近に感じられるのではないでしょうか?

それではまた!

 

(参考文献 「ラテン語の世界」 小林標著 中公新書