様々な大会で線審をしていて感じたこと〜世界トップ選手は何が違うのか〜
線審をしていると、様々なグレードの大会に入ります。
国内の小さな国際大会から、大きなものでは楽天オープンまで、プロの大会の中でもレベルは様々です。
私には、昔から抱いていた疑問として、
同じプロテニス選手で、トップ選手とそうでない選手とは何が違うのか??
というものがありました。
もしかしたらみなさんも感じたことがあるかもしれません。
線審を始めて選手を間近で見るようになってから、その疑問の答えを身近に感じるようになりました。
大きく二つあります。
①パワーが違う
これは多分すぐに想像つくと思いますが、海外のトッププレーヤーは日本人に比べて体が大きくパワフルで、それによって球のスピードが速いです。一つはこれが大きな要素となっていると思います。
②プレースメント(コースを狙う精度)が違う
一方で、速さだけでは勝てないのがテニスの面白いところで、コースがどれだけ正確に狙えるかが勝負を分けます。
世界のランキングが高くなってくるにつれ、コースの打ち分けの精度が高くなってきます。
国内の小さな大会で線審をしていると、正直なところ
「全然際どいボールが来ないな。。。」
と思ってしまいます(笑)。
このレベルでは、「安全なセンター付近でラリーをして相手のミスを待つ、もしくは相手の球がチャンスボールになったら厳しいコースに打って攻める。」スタイルとなっています。
一方、楽天オープンなどの大きな大会では、ライン際のショットの割合が増えます。
そのため、線審をしている身としては
「いつラインにかかるボールが来るかわからないから、集中しなければ!」
となり、緊張感が高まります。
(もちろん、大会のレベルを問わずきちんといつも集中して審判しています(笑)。)
トップ選手は、「安全」なコースの幅が広いのです。ライン際を狙うことが当たり前にできてしまうので、相手をよりたくさん動かすことができ、ラリーで優位に立てるのです。その結果がランキングにも反映されているわけですね。
線審活動を始めて、目の前でラインを見ることに集中するようになり、レベルに応じてラリーの質が異なることがよくわかるようになりました。
個人的には、国内で活躍している日本人選手にも「サーブくらいはもっとライン際を攻められるようになってほしいなあ。。。」と思ってます(笑)。
また気づいたことなど、書いていけたらと思います!!